Thiel法による解剖体固定法とその有用性についての検討
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概要
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困難な術式や新しい術式に際して術前に解剖体を用いて解剖学的理解を深めることは有意義であるが, 従来のホルマリン固定による解剖体では組織の硬化が強く, 術式に即して展開することが困難であった. Thiel法は1992年に発表された解剖体の固定方法で, 生体とほぼ同じ質感を維持することができ, 病原体による感染の危険性を伴わない. 本固定法で処理された解剖体は組織が柔らかく, 実際の術式に即したかたちで解剖, 検討することができ, 術前の解剖学的検討に有用と考えられた. 本法は他の解剖体固定法と比していくつもの有利な点があり, 術式検討に加え, 新しい手術機器の開発, 外科医の技術評価にも有用であると考えられる.
著者
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喜多村 健
東京医科歯科大学耳鼻咽喉科
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喜多村 健
東京医科歯科大学
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秋田 恵一
東京医科歯科大学医学部機能形態学講座
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岸本 誠司
東京医科歯科大学頭頸部外科
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岸本 誠司
東京医科歯科大学
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籾山 直子
東京医科歯科大学医学部耳鼻咽喉科
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角田 篤信
東京医科歯科大学 耳鼻咽喉科
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岸根 有美
東京医科歯科大学 耳鼻咽喉科
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岡田 隆平
東京医科歯科大学耳鼻咽喉科
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籾山 直子
東京医科歯科大学耳鼻咽喉科
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岸根 有美
東京医科歯科大学耳鼻咽喉科
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秋田 恵一
東京医科歯科大学臨床解剖学
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秋田 恵一
東京医科歯科大学 医歯学総合研究科 臨床解剖学分野
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秋田 恵一
東京医科歯科大学 臨床解剖学分野
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