公共事業の再評価における市民直接投票制導入の帰結
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概要
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公共事業の再評価や政策策定への住民参画(Public Involvement)の必要性が指摘されて久しい.本研究では,公共事業の再評価が市民の直接投票で行われる状況を,投票による事業評価制度選択モデルとして定式化し,市民の選ぶ事業評価制度を社会的効用の観点から分析することを目的とした.その結果,市民の選択する事業評価制度は,必ずしもある再評価回数の下で最大の社会的効用を与える事業評価制度ではないことが分かり,事業継続に必要な得票率が高いほど,社会的効用が大きいという傾向が見られた.また,数値実験の範囲においては,ある事業継続に必要な得票率の下では,再評価回数が多いほど社会的効用は大きくなるが,再評価回数の増加がパレート改善をもたらすとは限らないという結果が得られた.
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