グルコースと17β-エストラジオールに対する分解性から見た長良川水系微生物の活性の違い
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概要
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長良川水系の河川水中の浮遊微生物と河床堆積物中の付着微生物に対して,グルコースと17β-エストラジオール(E2)を添加した回分式基質摂取試験を実施し,両基質の減少速度係数を,濃度に対する1次反応式に従うと仮定して評価した。結果,両基質の減少速度係数は,浮遊微生物では,全細菌密度の増加に伴う上昇傾向が見られ,本川の上流,中流に比べて下流が大きいことがわかった。一方,付着微生物では,全細菌密度との間に有意な相関は見られなかった。単位全細菌密度当りに換算した減少速度係数の範囲(h<SUP>-1</SUP>・cell<SUP>-1</SUP>・L)は,河川水では,グルコースは4.5×10<SUP>-7</SUP>~1.8×10<SUP>-3</SUP>,E2は2.7×10<SUP>-7</SUP>~7.0×10<SUP>-4</SUP>であり,河床堆積物では,グルコースは6.0×10<SUP>-8</SUP>~1.7×10<SUP>-5</SUP>,E2は1.3×10<SUP>-7</SUP>~1.9×10<SUP>-5</SUP>であった。また,河川水中の浮遊微生物は,E2よりもグルコースに対する分解能が高い微生物群集構造を有することが示唆された。
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