I期非小細胞肺癌に対する定位放射線治療の臨床研究のレビュー
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概要
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I期非小細胞肺癌に対する定位放射線治療は1995年頃から主に手術困難な患者に対して臨床応用が活発となり,さまざまな臨床試験が行われている.初期の報告としては,Uematsuらが2001年に,50~60 Gy/10回法で3年局所制御率が94%,3年粗生存率が66%と報告した.次いでNagataらが2005年に,48 Gy/4回法で3年局所制御率が98%,3年粗生存率がIA期で83%・IB期で72%と報告した.Onishiらは多施設研究でbiological effective dose(BED)が100 Gy以上の群で局所制御率・生存率ともに良好であると報告した.米国ではTimmermanらが第I相(線量増加)試験結果として60 Gy/3回が最大許容線量とした.次にRTOG0236として60 Gy/3回法の第II相試験が行われ,3年局所制御率98%,3年粗生存率56%と報告された.日本ではIA期に対する48 Gy/4回法の第II相試験がJCOG0403として全165症例が登録完了し,そのうち手術可能症例群の3年成績が2010年学会発表された.米国でも手術可能症例に対する第II相試験(RTOG0618)が登録終了している.
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