副腎皮質の病理:特に前立腺癌と乳癌例について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
前立腺癌や乳癌の治療には,周知のように去勢と併用して副腎剔除ないしそれに準ずる処置が施され,これがしばしば有効である.この臨床的事実にも拘らず,直ちに副腎皮質の進行性変化を期待出来るとは限らない.この治療効果は癌組織そのもののホルモン感受性のレベルであつて,副腎皮質の関与するところではないのかも知れない.又別除した副腎に多少の形態学的変化を認めたとしても,それが果して一次的な意義を有するものか,或は癌や治療の結果としての変化であるか,その判断には困難を伴うところであろう.この問題を検討することが本研究の課題であるが,それに当りまつ広く眼を転じて,悪性腫瘍における副腎皮質の態度を眺めることとする.
- 日本内分泌学会の論文
著者
関連論文
- Cushing 症候群に関する最近の話題
- 消化器の Functioning Tumor の病理
- 肺癌のホルモン異所産生と酵素の異常 : 2.その形態 : 第14回日本肺癌学会総会演題抄録
- ii)副腎皮質機能亢進 : 腫瘍随伴性症候
- 新しいステロイド合成酵素阻害剤trilostaneのin vitroにおける酵素阻害作用について
- 微量測定による副腎皮質各層のステロイド含量
- 副腎皮質の病理:特に前立腺癌と乳癌例について
- カンレノ酸カリウム (Soldactone) のウシ副腎皮質ステロイド合成酵素系に与える影響
- 両側副腎皮質腺腫による Cushing 症候群の1例
- 人体病理学と内分泌学のかけ橋-副腎を中心として-