大学生の認知行動的特徴と抑うつ症状の変化との関連性
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概要
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本研究の目的は,強化感受性とスキーマの組み合わせの特徴を明らかにし,各特徴による抑うつ症状の差を検討することであった。研究Iでは,大学生693名(男性270名,女性423名)を分析対象とした。クラスター分析の結果,「認知の歪み・受動的回避傾向群」,「報酬反応低群」,「認知の歪み低群」,「行動活性群」,「認知の歪み・能動的回避傾向群」の5つの特徴が明らかになり,「認知の歪み・受動的回避傾向群」の抑うつ症状が最も高いことが示された。研究IIでは,研究Iで示された5つの群に属する大学生175名(男性57名,女性118名)を対象に,抑うつ症状の系時的変化を検討した。その結果,「認知の歪み・受動的回避傾向群」が6か月後も抑うつ症状を最も高く維持させる特徴であることが明らかになった。最後に,各特徴に合わせた介入法の必要性が議論された。
著者
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坂野 雄二
北海道医療大学心理科学部
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坂野 雄二
北海道医療大学
-
岡島 義
公益財団法人神経研究所
-
岡島 義
公益財団法人神経研究所附属睡眠学センター
-
高垣 耕企
北海道医療大学大学院心理科学研究科
-
高垣 耕企
北海道医療大学大学院心理学研究科
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