市販後医薬品監視における文献データベースの評価について
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概要
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新着誌からの文献情報収集にはモニター可能な雑誌数に限界があるので, 情報収集の網羅性を高めるためには, 安全性情報収集に適切な文献データベースによる広範囲遡及調査が不可欠である。そこで医薬情報を格納しているExcerpta Medica (EM) , RINGDOC (RD) , TOXLINE (TOX) , BIOSIS (BA) の4データベースを用い9医薬品, 6添加物を指標に, 安全性情報に関する回答数, ユニーク数, 網羅性について相互比較を行い, その結果次のごとき知見を得た。(1) 検索回答数は医薬品ではEM>RD>TOX>BAであるが, 添加物ではBA>TOX>EM>RDの順位となった。(2) 網羅率は医薬品では, EMとRDの2データベースで4データベースを用いて検索した場合の72.4%を占め, 添加物ではBA, TOXの2者が4データベースの場合の74.5%を占めた。(3) 以上の結果から, 安全性情報の収集のためには医薬品ではEM, RDを, 添加物ではBA, TOXのデータベースを優先して検索すべきことを明らかにした。
- 独立行政法人 科学技術振興機構の論文
著者
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川名 敏夫
武田薬品工業(株)医薬情報部pms室
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野尻 務
武田薬品工業(株)医薬事業部医薬情報部
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北口 正
武田薬品工業(株)医薬事業部医薬情報部
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鈴木 重量
武田薬品工業(株)医薬情報部東京医薬情報課
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吹田 忠純
武田薬品工業(株)医薬事業部医薬情報部
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