自動車用タイヤコードの現状と最近の問題点
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概要
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レーヨン:耐フラットスポット性,寸法安定性などが良好であるが,ナイロソに比べて強慶(g/d),耐疲労性,耐衝撃性,耐水性などがかなり劣り,かつレーヨン製造の歴史が長いためコスト低下が容易でないなどの問題点がある。現在新車用乗用車タイヤに使用されている。6ナイロン:上述のごとくレーヨンにまさる種々の利点がある反面,耐フラットスポット性,寸法安定性,耐湿熱性などが良好でない,などの問題点がある。本邦では価格の点で強味を示す。現在,本邦自動車用タイヤコードの80数%は6ナイロンである。6・6ナイロン:6ナイロンより乾湿熱融点,および寸法安定性などがすぐれているが,現在では輸入しているため,高価につく。ポリニステル:耐フラットスポット性(ただし,レーヨンには劣る),耐熱性,寸法安定性,耐疲労性などが良好であるが,接着性不良,強慶がナイロンにやや劣る,かたい,強力利用率不良,6ナイロンより高価などの問題点がある。最近ではこれらの問題点も漸次,改良されつつあり,コスト低下とともに乗用車タイヤのレーヨンに置き換わる傾向にある。その他,スチール,ガラスコードなどについて述べた。
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