頸部リンパ節腫大に対し, 抗生剤と併用した漢方治験 (伯州散など)
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概要
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伯州散は外科倒しの異名がある如く, 亜急性または慢性化膿性疾患に対して用いられている。黒焼きの作用機序, 薬理学的研究に不明な点が多いが, 慢性化膿疾患で排膿力の弱い場合, また肉芽形成の悪い場合などに排膿促進, 肉芽新生の効果がある。全身的には強壮, 興奮作用があるといわれている。今回, 一症例であるが, リンパ節腫大に対し, 本方と抗生剤併用したところ, 劇的に奏効し, リンパ節腫大は完全に消失し, 全身症状も好転した症例を報告する。一般に補中益気湯, 小柴胡湯などを併用する場合が多いが, 伯州散によって胃障害があれば, 平胃散・安中散を兼用している。
- 社団法人 日本東洋医学会の論文
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