マウスにおける肺炎球菌感染に対するヒトCRPによる防御効果
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概要
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肺炎球菌細胞壁C多糖体に結合特異性をもつCRPのStreptococcus pneumoniae type 3 (Pn3株)およびtype 4(Pn4株)感染に対する効果をマウスで検討した。ヒトCRPは菌感染30分前に静脈内に投与された。200μgのCRP投与はPn3, Pn4株感染よりマウスを護つたが,CRP結合能を有しないSalmonella typhimurium LT-2による感染に対しては無効であつた。CRPの最小有効量の検討によりCRPは25μgの微量でもPn3株感染を防御できることが認められた。この防御効果はCRPに対する結合基であるphosphocholineに対する抗体あるいは補体系の主要オプソニンであるC3bを欠除するマウスにおいても認められた。Pn3株感染前30分ないしは6時間での200μgのCRP投与は,この感染に対し有意な防御効果を示したが,投与CRP量の95%以上が血中から消失する24時間でのその投与は防御効果を示めさなかつた。これらの結果は,ヒトCRPによる肺炎球菌感染防御がCRPの肺炎球菌に対する特異的オプソニン活性に基くことを示唆している。
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