乳酸桿菌の生物学的特性について : I. 乳酸桿菌の抗生物質感受性試験法
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概要
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通性嫌気性菌である乳酸桿菌の抗生物質感受性試験法について, ディスク法の改良を試みるとともに, この方法を応用して乳酸桿菌の抗生物質に対する自然耐性を調べた。<BR>供試菌の接種方法を軟寒天重層法に改良することによつて, ディスク法による感受性試験法を確立した。接種菌量は濁度を130-160クレット単位に調整した20時間培養の0.1m<I>l</I>を用いた場合に良好な成績が得られた。テトラサイクリン, リンコマィシン, オレアンドマイシン, ベニシリンG, エリスロマイシン, クロラムフェニコールで検討した結果, ディスク法で得られた最小阻止濃度 (MIC) は, 平板希釈法, 比濁法で得られた発育許容最高濃度 (仮称;菌の発育が認められた最高の薬剤濃度) ときわめて良く一致した。<BR>7菌種 (species), 34菌株 (strains) について, 17種類の抗生物質に対する感受牲分布を調べた。<I>Lactobacillus acidophilus</I>, <I>L. jugurti</I>を例外として, 供試株はストレプトマイシン系薬剤にはきわめて抵抗性が強く, 逆にマクロライド系薬剤, ミカマィシン, ペニシリンG, テトラサイクリンには感受性が高かつた。セファロシン感受性は菌種により差があり, <I>L. casei</I>が特異的に相当強い抵抗性を示した。
著者
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