リハビリテーション後の転帰と在院日数に影響を与える社会的要因の検討
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概要
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脳卒中患者83 名を対象に,退院先と在院日数に影響を与える社会的要因を調査した.退院先は,自宅群と転院群の2 群とした.退院先に影響を与える因子として年齢,性別,発病から転院までの日数,退院時全FIM値,の他に,社会的要因として,「独居」「高齢世帯」「生活保護受給」「要介護家族あり」の有無を診療録から後方視的に収集した.更にこれらの社会的要因が在院日数に与える影響を調査した.対象患者の平均年齢は68.1±8.9 歳,自宅退院率は83.1 %,平均在院日数は86.1±25.2 日であった.多変量解析の結果では,退院時全FIM値が高いと自宅退院を促進し,「独居」「要介護家族あり」は自宅退院を阻害した.また,生活保護受給者は在院日数が長期化していた.独居のみならず,要介護者が同居する家庭への在宅復帰率は低下し,また,生活保護受給者の在院日数は長期化する可能性が示唆された.
著者
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伊藤 郁乃
国立病院機構東京病院リハビリテーション科
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新藤 直子
国立病院機構東京病院リハビリテーション科
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濱田 康平
国立病院機構東京病院リハビリテーション科
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佐藤 広之
国立病院機構東京病院リハビリテーション科
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