唾液乳酸菌数に関する研究
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概要
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われわれは唾液乳酸菌測定に関して二, 三の基礎実験を行い, 得られた成績を次の如く要約する。<BR>1) 集団を対象とした場合に用いる乳酸菌選択培地は操作, 検出度, 純度の点からDiamondの選択培地が目的をかなり満足させる。<BR>2) 被検唾液は安静唾液, 刺戟唾液の両者に著差を認めない。唾液中の食物残渣その他の固形成分含量は乳酸菌数測定にかなり影響を与える。また採取した唾液は氷室に保存し2時間以内ならば使用に耐える。<BR>3) 口腔内唾液乳酸菌数は1日において一定の推移を示す。従って被検唾液の採取には食事, 睡眠その他の影響が少くほぼ同じ傾向を示す時刻に採取することが必要である。<BR>4) 連続5日間一定時刻に採取した同一個人の唾液乳酸菌数はほぼ安定した結果を示した。<BR>5) 齲蝕非罹患者においても毎常乳酸菌を検出し得たが齲蝕罹患者においては非罹患者に比して多数の乳酸菌を検出した。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
著者
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石田 一郎
東京医科歯科大学歯学部口腔衞生学教室
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斎藤 雄二
東京医科歯科大学歯学部口腔衛生学教室
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丸山 威夫
東京医科歯科大学歯学部口腔衛生学教室
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名倉 達
東京医科歯科大学歯学部口腔衛生学教室
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今村 嘉孝
東京医科歯科大学歯学部口腔衛生学教室
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石田 一郎
東京医科歯科大学歯学部口腔衛生学教室
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