<I>Bacterionema matruchotii</I> #13株の脂肪酸組成について
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概要
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<I>Bacterionema matruchotii</I>の病原性にはたす菌体脂質成分の役割を検討する第一歩として, またあわせて<I>B. matruchotii</I>の分類学的な位置付けに関する知見を得るために, <I>B. matruchotii</I>の菌体脂質成分とりわけ脂肪酸組成を, ガスクロマトグラフィー・マススペクトロメトリー (GC-MS) によって解析した。<BR>まず我々は, 供試菌として用いた<I>B. matruchotii</I> #13株全菌体より脂肪酸メチルエステルを調製した。この脂肪酸メチルエステルは, 薄層クロマトグラフィー (TLC) によって非極性酸と極性酸とに分画された。GC-MS分析の結果から, 非極性酸の主成分は, C<SUB>16</SUB>やC<SUB>18</SUB>の偶数酸であることがわかった。一方, 極性酸はトリメチルシリル (TMS) 化され, GC-MS分析に供された。その結果, <I>B. matruchotii</I>由来の極性酸は主として抗酸性菌に特異的に分布することが知られているミコール酸であると同定された。また, ミコール酸の主成分もC<SUB>32</SUB>, C<SUB>34</SUB>およびC<SUB>36</SUB>の偶数酸であり, 非極性酸がミコール酸合成の前駆体になっていることが示唆された。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
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