ランタンの抜去歯牙エナメル質への取り込み実験
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概要
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希土類元素ランタンは<I>S. mutans</I>を感染させたハムスターのう蝕病巣形成を抑制することやヒトロ腔微生物のガラス管壁への付着阻害並びに動物の口腔細菌叢を変動させる作用がある。<BR>う蝕のないヒト抜去歯牙のエナメル質表面を研磨し, 8% La溶液に浸漬したものについて, エナメル質へのLaの取り込み量をCaやPの動態を指標として, X線マイクロアナライザで定量分析を行なった。<BR>La溶液浸漬4時間でLaの取り込みが観察され, エナメル質中のCaが減少しLaが増加し, 浸漬3日以降はLa量が50〜60%で平衡状態に達した。エナメル質中のPの変動は小さかった。<BR>このことから歯牙をLa溶液に浸漬するとエナメル質中のCaとLaとの置換反応がおこり, 長期間の浸潰ではエナメル質表面がLaでcoatingされることが判明した。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
著者
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尾関 正美
愛知学院大学歯学部微生物学講座
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小林 やす子
愛知学院大学歯学部微生物学教室
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島野 僚祐
愛知学院大学
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武井 盈
愛知学院大学歯学部微生物学教室
-
武井 盈
愛知学院大学・歯学部・微生物学教室
-
小林 やす子
愛知学院大学・歯学部・微生物学教室
-
尾関 正美
愛知学院大学・歯学部・微生物学教室
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