ゼラチン培地で選択された象牙質う蝕内の細菌
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概要
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ウ蝕象牙質粉末を試料として, ゼラチン2%を入れた分離培地で嫌気性培養した。患者口腔内のウ蝕歯9本からの直接採取試料では40株を得, Nocardia dentocarious 14株, Actinomyces sp. 18株, Micrococcus sp. 8株の内訳であり, 抜去歯10本を材料としたときは, 14株を得, N. dentocariosus 13株, Actinomyces sp. 1株であつた。<BR>N. dentocariosusのゼラチン液化を平板法, 試験管法, 粘度法で検索した。その液化力はゼラチン培地にglucose1.0%添加によって増大することが判つた。またその粘度低下は産生される酸や培養温度によるものではなく, ゼラチン水解によるものと想定出来る。ゼラチン液化最強力株N. dentocariosusM-10株では, 培養上清中にもその液化力が認められた。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文