糖尿病奇形: 妊娠初期動物へのアロキサン投与
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概要
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多くの物理的, あるいは化学的因子により発生異常が生ずることが知られており, 形態形成途上にある胎仔は奇形発生の感受性が高く, また, この期間内にあって, 奇形の種類により臨界時を異にすることが判っている。けれども, 各奇形出現の様相は, 与える催奇形因子により, 少なからぬ相異を示すものである。<BR>著者は, 妊娠1日目, および4日目から8日目までの6群のハツカネズミにアロキサン60mg/kg体重 (第1日目群), あるいは80mg/kg体重 (第4〜8日目群) をそれぞれ1回静脈内に注射し, 妊娠19日目に開腹してえた胎仔の奇形を観察した。<BR>1仔以上の奇形仔をもつ母親は, 各群とも成功妊娠の30%前後であった。奇形仔は, 第1日目群で全生存胎仔の8.2%, 他の5群では約5%であった。観察した奇形は頭蓋・脊柱破裂, 脳・髄膜瘤, 口蓋裂, 小・無顎症, 内臓脱出, 骨奇形などであった。このうち, アロキサン投与量の異る第1日目群を除いて, 中枢神経系奇形は, 妊娠4日目から8日目の間, アロキサン投与日が早いほどその出現率が高かった。この関係から, 妊娠10日目以後のハツカネズミヘアロキサンを投与しても, もはや中枢神経系奇形の発現はないことを推定した。しかし, 他の部位の奇形にはこのような傾向をみなかった。<BR>以上の結果は, アロキサンの催奇形効果が持続的, かつ蓄積的であることを示すものである。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
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