熱安定剤としての含硫黄アルデヒドオリゴマーの合成 : 熱安定剤としての含硫黄アルデヒドオリゴマー (第2報)
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概要
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含硫黄アルデヒド (SA, RSCH (R) CH<SUB>2</SUB>GHO) の環状三量体か, いくつかのポリマーに対して熱安定化効果を持つことを前報に報告した.その熱安定化効力をさらに詳しく検討するため, 多数の SA とそのオリゴマー (環状三量体とチッシュチェンコエステル) を合成した.<BR>α, β-不飽和アルデヒドへの低級アルキルメルカプタンの付加反応と同様, 塩基性触媒により, 5 種類の高級アルキルメルカプタンをアクロレインおよびクロトンアルデヒドに付加し, 10 種類の SA を合成した.BF<SUB>3</SUB>・Et<SUB>2</SUB>O を触媒にし, トルエン溶媒中 0〜10℃ で, SA をオリゴメリゼーションし, 好収率で環状三量体を<BR>(CHO) <SUB>3</SUB>-CH<SUB>2</SUB>CH (R) SR<BR>R=H, CH<SUB>3</SUB><BR>R=n-C<SUB>4</SUB>H<SUB>9</SUB>, CH<SUB>2</SUB>=CHCH<SUB>2</SUB>, CH<SUB>12</SUB>H<SUB>25</SUB>, C<SUB>6</SUB>H<SUB>5</SUB>, C<SUB>6</SUB>H<SUB>5</SUB>CH<SUB>2</SUB>) <BR>得た.また, AIEt<SUB>3</SUB> あるいは Al (OR) <SUB>3</SUB> を触媒にし, いわゆるチッシュチェンコ反応により, トルエン中, 0〜10℃ でエステル (RSCH (R) CH<SUB>2</SUB>CH<SUB>2</SUB>OC (O) CH<SUB>2</SUB>CH (R) SR) を容易に合成することができた.<BR>これらのオリゴマーは IR スペクトル, NMR スペクトル, 分子量測定, 元素分析および屈折率の測定により同定確認した.得られた化合物の大多数は新化合物であった.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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山本 襄
大阪工業技術研究所
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山下 岩男
大阪工業技術試験所
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山本 隆造
大内新興化学工業(株)
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高野 嘉彦
大内新興化学工業 (株)
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七見 達夫
大内新興化学工業 (株)
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山本 隆造
大内新興化学工業 (株)
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