PVC-樹脂処理ゾーノトライト混合系の加工性と機械的性質
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概要
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筆者らはゾーノトライト (針状の結晶けい酸カルシウム) のPVC用充てん剤としての応用開発をはかっているが, ゾーノトライトはかさ比容積の大きいふわふわした粉体で吸油量も大きく, PVCへの充てんは充てん量が多くなるほど加工性が悪くなり, 100phrないしそれ以上の大量充てんは今のところ困難である. そこで加工性の改善と充てん量の増大を図るために, 何種類かの樹脂を選んでゾーノトライトに1%〜10%添加処理を行い, プラストコーダーとテストロールを用いて加工性に与える樹脂処理効果を調べ, より良い処理剤を選ぶことを目的として本研究を行った.結果は, 酢酸ビニル樹脂や塩化ビニル樹脂, あるいはアクリル系のエマルジョンで処理した場合, 加工性において良好な結果が得られた. またこの場合の適当な処理量はゾーノトライトに対し5%程度でよいようである. なお, 酢酸ビニル樹脂や塩化ビニル樹脂エマルジョンで処理したゾーノトライトは未処理のものに比べて吸油量, かさ比容積ともに小さくなり, PVCに対する親和性も増大する. そしてPVCに充てんすると未処理に比べ, 引張強さとヤング率において改善が見られたが, 耐衝撃性が若干低下した.
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