圧縮•せん断力によるタイヤトレッドゴムの圧力分布と浮き上がり現象
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概要
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タイヤは走る, 曲がる, 止まるといった車の基本的性能を実現するために, 路上において常に複雑で苛酷な変形を強いられている. タイヤの構成要素の中でもトレッド部はタイヤと路面との間の摩擦を確保し, 有効な制動力や操縦性能を発揮させる機能を持つ. トレッドゴムが路面に接して圧縮力とせん断力を受けると, 接地端部の浮き上がり現象が起こる. このことは路面との接地面積を減少させ, 偏摩耗を生じさせる.これまでに, この問題に対しては, 実験的研究および Mooney-Rivlin の非線形フック則を用いたFEM解析による数値解析が行われており, 接触圧分布についてはよい一致が得られている. 本研究では浮き上がり時の臨界条件を求めるため, ゴムの非圧縮性を考慮した線形フック則に基づくエネルギー法によって, 圧縮力とせん断力を受けたゴムブロックの接地変形について近似解析を行った. その結果, 接地圧分布ならびに浮き上がり条件について理論解析, 数値解析および実験値の間によい一致が得られた.
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