ポリエステルタイヤコードのゴム中での静的条件における劣化
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概要
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ポリエステルタイヤコードのゴム中での疲労現象を明らかにする目的で, ゴム中におけるポリエステルタイヤコードの熱化学劣化について検討した. 170°Cの高温加硫による劣化試験後, ポリエステルタイヤコードをゴムより取り出し, 引張り強力, 極限粘度及びカルボキシ基量を測定した. 結果は次のように要約される. ポリエステルのゴム中でゐ強力低下は, 主として加水分解により引き起こされる分子鎖の切断に起因する. 強力低下と分子鎖の切断量とには直線関係が認められ, この関係は, 特殊な配合の場合を除き, ゴム種に関わらずゴム中でのポリエステルの劣化に当てはまる. 低分子量の脂肪族アミンを含む天然ゴムの場合, ゴム中の劣化に関しては, アミン分解の寄与が認められるが, 主たる反応はアミンが触媒作用を果たす加水分解である. 加硫促進剤は非アミン系といえどもゴム中のポリエステルの加水分解における触媒としての作用を果たす.
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