チャ樹冠面温度により散水間隔を変える節水型の散水氷結防霜法の検討
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概要
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樹冠面の温度低下に応じて散水強度を制御する温度対応間断散水法について,防霜効果と節水効果を検討した。本方式は制御機のセンサーによる樹冠面の感知温度が凍霜害発生危険温度以下では連続散水とし,それより温度が高い場合は散水時間を短くして無駄な散水を抑えるという散水法である。恒温槽による低温処理において葉温-2.4℃で2葉期の新芽に凍霜害がわずかに発生した。この葉温を参考に制御機の感知温度で-1.0または-1.1℃以下では連続散水となるように設定した。2005〜2007年の試験期間において,当設定の温度対応間断散水方式では葉温が-2.4℃以下になることはなく,凍霜害を回避できたと判断された。散水と停止を等間隔で繰り返す均等間断散水方式では,防霜開始直後に葉温が-3.1℃まで低下した日があり,凍霜害発生の危険がある方式と考えられた。温度対応間断散水方式の散水量は温度が高い場合には少なく,用水量は連続方式の4割程度,均等周期方式の8割程度に止まった。
著者
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田中 敏弘
鹿児島県農業開発総合センター茶業部
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折田 高晃
鹿児島県農業開発総合センター茶業部
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上園 浩
鹿児島県農業開発総合センター茶業部
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菅野 正道
鹿児島県農業開発総合センター茶業部
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加藤 正明
鹿児島県農業開発総合センター茶業部