アセトンを還元してイソプロパノールを生成する細菌に就て(第4報) : Lactobacillus brevis var. hofuensisの酸化還元反応に関する酵素学的研究(其の1)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
(1) Lactobacillus brevis var. hofuensisのintact cell, dried cel1及びcrude ce11-free extractによるアセトンの還元を証明した. (2) アセトンの還元はグルコースの添加により向上する. (3) 嫌気条件はアセトン還元に必ずしも良い結果を与えない. (4) アセトンの還元はNaFに依って促進される. (5) Intact cell及びce11-free extractを使用し,各種の酸化還元指示薬によって本菌のもつ諸脱水素系の電位を見た. (6) エタノール,アセトアルデヒド系の電位は-0.15volt,イソプロパノール,アセトン系では-0.3volt近傍にある. (7) Cell及びcell-free extractにより基質(alcohols)存在下に酸素吸収が起ることを証明した. (8) 酸素吸収はメチレンブルーの存否に拘らず起る. (9) 酸素吸収速度はイソプロパノールがエタノールに勝る. (10) Cell-free extractをこよるpyridine nucleotideの還元試験を試みた. (11) イソプロパノール,エタノール両脱水素反応に於てはTPN又はDPNを要求し, TPN-specificityが強い. (12) 本脱水素反応速度はエタノールの場合がイソプロパノールに勝る. (13) アセトン及びアセトアルデヒド還元に際してH-donorとしてのグルコースの役割を明らかにした. (14) この反応に於ける速度はアセトアルデヒドがアセトンに勝る.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
関連論文
- 細菌によるピルビン酸醗酵に関する研究
- アセトンを還元してイソプロパノールを生成する細菌に就て(第4報) : Lactobacillus brevis var. hofuensisの酸化還元反応に関する酵素学的研究(其の1)
- サッカロ型ブタノール菌に就て(第1報) : 新菌株の分離
- アセトンを還元してイソプロパノールを生成する細菌に就て(第1報) : Lactobacillus brevis var. hofuensis nov. var. について