南瓜のグルタミン酸脱炭酸酵素の調製のための諸条件の検討
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概要
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南瓜よりのグルタミン酸脱炭酸酵素の調製条件を検討し,次の知見を得た. (1) 田本南瓜と栗南瓜を比較すると,酵素の総合收率については差がないが,力価については日本南瓜の方が良いものが得られる. (2) 酵素の総合収率を高めるためには南瓜の磨砕度をよくする必要がある. (3) 酵素抽出液を珪藻土濾過することによって,得られる酵素の力価を高め得る. この実験から得られた最適条件,すなわち日本南瓜を原料とし,磨砕度をよくするために2段の湿式磨砕を行った後,珪藻土濾過法による精製を行う方法で,南瓜処理能力300kg/dayの製造プラントにスケールアップし運転,解析を行った結果,実験室で得られた結果と収量及び力価においてほぼ同じ成績を得た.またこの実験で南瓜の成熟度が得られる酵素の力価,収量に影響することを認めた. かくして得られた酵素について保存条件を検討し, 0.1mmHg以下の真空下で10°以下の冷暗所に保存すれば, 14か月後でも力価を低下せしめることなく保存し得ることを確認した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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