微生物によるステロイドの酸化に関する研究(第5報) : Curvularia属菌によるReichsteins Substance Sの酸化について
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概要
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(1) Curvularia属菌5菌株を使用しReichsteins substance Sの酸化能を検討したところC. maculansを除く他の4菌株に基質のかなり強い酸化性がみられた. (2) C. lunata (IFO, 6286)による酸化生産物を吟昧したところ本菌は9α-hydroxylation作用が極めて強いことが明らかになるとともに, 14α-hydroxylation, 11β-hydroxylation, 11α-hydroxylation等の各作用をもみとめることができた. (3) C. lunata (No. 49)では6β-hydroxylation作用が特徴的であり, 14α-hydroxylation並びにα-hydroxylation作用もみとめられた.また本菌ではdihydroxylation作用もみられ,微量の7, 14α-dihydroxy-substance S, 6β, 14α-dihydroxy-substance S等文献未知の新物質を得ることができた. (4) C. geniculata及びC. trifoliiによる酸化生産物はいずれも同一であり,しかもC. lunata (No. 49),により得られた5種の生産物と全く一致することが明らかになった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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