米の貯蔵過程におけるリン酸化合物の変化(第3報) : フィチン酸並びにそれに関連する蛋白質の変性
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概要
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長い貯蔵期間を経過した玄米,および取獲されてまもない玄米とを材料とし,その中に含まれるイノシトールリン酸化合物を分離定量した結果,本標品については,貯蔵によりIP6の一部が分解してIP5, IP4などに変化していることをみとめた.また当標品のグルテリンを精製し,その酸,アルカリの滴定によるpH値変化, およびIP6, IP5, IP4との複合体中の窒素とリン酸の定量,紫外部吸収曲線の比較を行ない,貯蔵によりグルテリン中の酸,アルカリ性の反応基および240mμのアルカリ性における吸収が増大することをみとめ,フィチン酸による沈澱生成物中のリン酸含量は古米の方が多かった.これらの性質の変化とグルテリンの貯蔵中の変性および玄米抽出液の白濁度が貯蔵中に変ることとの関連について考察した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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