メギ科植物の細胞壁成分
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概要
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メギ科7属に属するメギ・ヘビノボラズ・イカリソウ・ヒイラギナンテン・ナンテン・サンカヨウ・ルイヨウボタン・ポドヒルムの水溶性多糖類およびヘミセルロースを調製し,その化学的性質を研究した. (1)水溶性多糖類の加水分解液中の中性糖類をペーパークロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーで調べたところ,量的差異(TableI)はあるが,調べた8種の植物のものには,多量のアラビノースと,少量のキシロース・マンノース・グルコース(ポドヒルムは多量)・ガラクトースが検出された. (2)水溶性多糖類の分析用超遠心機による沈降図形から,メギ・ヒイラギナンテン・ナンテン・サンカヨウ・ルイヨウボタン・ポドヒルムの沈降定数(S20, w)は,それぞれ1.37, 2.14, 3.30, 2.03, 1.82, 2.01であった.しかし,イカリソウ・ヘビノボラズはピークが認められなかった. (3)ヘミセルロースは,すべてβ-結合を持つキシランまたはグルコキシランであった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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入來 義彦
信州大学教育学部生物学教室
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神津 公
長野県警察本部科学搜査研究所
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福田 祐子
信州大学教育学部生物学教室
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柿崎 和子
信州大学教育学部生物学教室
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中沢 正幸
信州大学教育学部生物学教室
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上杉 好治
信州大学教育学部生物学教室
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神津 公
長野県警察本部科学捜査研究所
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