尿素糊化甘藷澱粉粒の可溶性および不溶性画分中のアミロース・アミロペクチン組成
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概要
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甘藷澱粉粒を30°C, 1時間, 7M尿素で処理して糊化させたあと, 13,000rpm, 5分間の遠心分離を行い,可溶性画分(上清画分)と不溶性画分(沈殿画分)とを得た.各画分にn-ブタノールを添加後,加熱して澱粉成分の完全な分散を行った.次に,各画分の分散液をSephadex G-25カラムクロマトグラフィーにかけて低分子成分(尿素, n-ブタノール,その他の不純物)を除去した.得られた各画分の濾液を試料としてそれぞれのアミロース・アミロペクチン組成比をヨウ素呈色比色法により決定した. 可溶化された澱粉量は全澱粉量の約13.3%であり,この画分中のアミロースとアミロペクチンの比率は約97.7:2.3であった.一方,不溶性画分中の澱粉量は全澱粉量の約86.7%であり,このうちのアミロースとアミロペクチンの比率は約1.0:99.0であった.以上の結果から,全アミロースの約93.6%が可溶性画分中に溶出され,全アミロペクチンの約99.8%が不溶性画分中に残ることが計算された.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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