黒緑豆発芽過程でのリン脂質画分の変動
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概要
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黒緑豆発芽過程における脂質画分の割合とリン脂質組成の変動を調べるとともに,個々のリン脂質を単離して,詳細な分析を行った. 発芽体の主要脂質画分は,各ステージともリン脂質であり,その割合は発芽過程で大きく変化しなかった. リン脂質画分を構成する脂質クラスとして,APE, ALPE, DPG, PG, PE, PC, LPE, PI, PS, LPCおよびPAの11種を確認した.これらのうち,主要脂質クラスは,各ステージともPC,PEおよびPTであった. PCとPEは,経日的に大きく変動しなかったが,PIとAPEは,発芽初期の減少が顕著であった.DPG, PGおよびALPEは,発芽後増加する傾向を示した. 18:3,18:2および16:0が各詣質クラスの主要構成酸であり,発芽に伴い18:2の顕著な増加が共通して認められ,18:3と18:1が減少する傾向を示した. 発芽体中のAPEのN-アシルは,特異的に不飽和酸で占められていた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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