Nocardia lurida A-0141およびStreptosporangium raseum IFO 3776による(-)-carvoneの転換
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概要
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Carvoneの微生物転換に関する研究の一環として本報ではNocardia lurida A-0141およびStreptosporangium roseum IFO 3776による(-)-carvoneの転換反応について検討した.その結果を次に要約する. (1) Nocardia lurida A-0141およびStrepto-sporangium roseum IFO 3776の両菌株は(-)-carvoneから転換主生産物として(+)-neoisodihydrocarveol (I-F)を生成した.この結果より, I-Fの生成経路として,エピメル化反応を含むと考えられる(-)-carvone→I-A→I-B→I-Fの経路(経路1)と(-)-carvone→I-B→I-Fの経路(経路2)が推察された. (2) 経路1の存在の有無を検討すべく,両菌株による(+)-dihydrocarvoneと(+)-isodihydrocarvoneの混合物(92:8)や(+)-neodihydrocarveolの転換反応を行ったが, (+)-dihydrocarvoneと(+)-isodihydrocarvoneとの間にエピメル化反応過程が存在することを確認することはできなかった. それらの結果よりNocardia lurida A-0141およびStreptosporangium roseum IFO 3776による(-)-carvoneからのI-Fの生成は経路2を経て生成されるものと推察した. これらの結果,微生物によるcarvoneの転換反応様式は多様であると考えられる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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