透析中卵巣癌患者に対するパクリタキセル・カルボプラチン併用療法の経験
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
慢性腎不全で血液透析中に卵巣癌(FIGO Stage Ic)を発症した患者に対し,外科的治療およびパクリタキセルとカルボプラチン併用療法を行い緩解を得た症例を経験したので報告する. 化学療法はパクリタキセルを150mg/m2の投与量で3時間点滴静注後,カルボプラチンをAUC5.0の投与量で30分点滴静注,その30分後から血液透析を4時間施行した.パクリタキセルの血液動態はCmax 2.33μg/ml,AUCは10.6μg/ml,カルボプラチンはFreeプラチナでCmax 10.7μg/mlであった.副作用としてGrade 3の白血球減少とGrade 1の関節痛および末梢神経障害が認められた.パクリタキセルとカルボプラチンの併用療法は,慢性腎不全で透析中の卵巣癌患者に対し安全かつ有効的な化学療法であることが示唆された.〔産婦の進歩55(4):400-404,2003(平成15年11月)〕
著者
-
岩破 一博
京都市立病院産婦人科
-
高野 公子
京都市立病院産婦人科
-
下里 千波
京都市立病院産婦人科
-
荻野 嘉夫
京都市立病院
-
岩破 一博
京都市立病院 臨床検査科
-
細田 修司
京都市立病院
-
細田 修司
京都市立病院産婦人科
関連論文
- 当院におけるクラミジア頸管炎についての臨床的検討
- 20-14.子宮体癌に対するWeekly Paclitaxel, Carboplatin併用化学療法の中期的予後の検討(第94群 子宮体部悪性腫瘍11)(一般演題)
- 140 妊婦における過酸化脂質とestradiol-17-sulfate : その2.E_2-17-S, 2-OH-E_2-17-Sの正常妊娠, 中毒症合併妊娠における意義について
- 239 婦人腰背痛, オステオポローシス, 卵巣摘出症例における二光子骨塩定量法,手骨MD法, MD/MS法, CR法の比較
- 64 閉経前後の高脂血症 : エストロゲンとHMG-CoA還元酵素阻害剤の効果
- 65 月経異常、腰背痛と若年婦人骨塩量
- 506 婦人腰背痛,骨粗鬆症等におけるDPA法,MD法,MD/MS法,CR法:治療前後の比較
- P-364 上皮性卵巣癌に対するDocetaxel+Carboplatin併用化学療法用量設定試験
- 非同時期に両側非腫瘍性卵巣茎捻転をきたした初経前女児の1例
- 卵巣悪性腫瘍再発に対して放射線治療を施行した5例の検討
- 透析中卵巣癌患者に対するパクリタキセル・カルボプラチン併用療法の経験
- 当科において両児間に体重差がみられた二絨毛膜性双胎5例の検討