麹菌酸性プロテイナーゼの精製と酸性カルボキシペプチダーゼ様活性の汚染について
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概要
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Aspergillus oryzae OUT 5038の小麦麩培養-抽出液より,酸性プロテイナーゼをDEAF-セルロースおよびセファデックスG-100によるカラム・クロマトグラフィーを繰り返すことにより,相当程度精製した.同酵素標品は,ペプシンの好適基質である諸種のN-アシル・ジペプチドに対して,ペプシンよりもはるかに強烈な活性を示した.カゼインおよび上記合成基質に対する作用は,最適pHにおいて,あるいは熱安定性において,ほとんど一致した挙動を示したが, pH一安定性において若干の差異が認められた.すなわち, pH7.3で1晩処理することにより,カゼイン渚性の大部分は消失したが,上記合成基質に対する活性には,ほとんど変化が見られ,なかった.このことより,同酵素標品の示すペプシン用1合成基質に対する大なる活性の大部分は,混在する酸性ミカルボキシペプチダーゼ様活性によると推論された.さらに,その推論はエレクトロ・フォーカシング法による,両酵素活性の分離によって支持された.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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