ひいろたけ酵素のみかんかん詰製造への応用
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概要
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ひいろたけの酵素製剤A-12-CとDL-HCによる内果皮はく皮作用を利用して,みかんかん詰の製造法を検討した. (1) 酵素処理によって,かん詰材料として好適なみかん果粒をうることができるが,酵素濃度および処理温度を種々変化させても,処理時間に5〜16時間を要した. (2) 酵素処理法によって製造したみかんかん詰は, 6カ月間保存(室温)しても, JASに合格する優秀なかん詰製品であり,酸・アルカリ法による製品で見られたヘスペリジンの白濁は認められなかった. (3) ひいろたけ酵素に含まれる種々の活性のうちで,内果皮はく皮に有効な活性はendo-ポリガラクチュロナーゼであると推定された.他のオリジン(Aspergillus niger, Trichoderma viride)の酵素製剤も含めて検討した結果でも,内果皮はく皮に有効な酵素活性は, endo-ポリガラクチュロナーゼであると推定されたが, endo-ポリガラクチュロナーゼは,オリジンによって基質特異性など諸性質にかなり差のあるものと考えられた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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中島 宣郎
武田薬品工業(株)技術企画部
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中谷 弘実
武田薬品工業株式会社
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木村 博
武田薬品工業株式会社食品研究所
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富士繩 昭平
武田薬品工業(株) 食品研究所
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小川 浩三
武田薬品工業株式会社食品研究所
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富士繩 昭平
武田薬品工業株式会社食品研究所
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中谷 弘実
武田薬品工業株式会社食品研究所
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