各種ホエーと牛乳混合系の熱安定性
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概要
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イオン交換樹脂脱塩チーズホエー粉,電気透析脱塩チーズホエー粉,塩析ホエー蛋白質等の水溶液,および塩析ホエー蛋白質の脱脂乳透析水溶液と脱脂乳を混合した系(ホエー増強乳)の熱安定性を, 132°C 1分の加熱条件で検討した.ホエー増強乳は,カゼインに対するホエー蛋白質の比率の増加とともに熱に不安定になり,その比率が4/6以上では,pH 6.5〜7.0で凝固する.くえん酸ナトリウム,メタりん酸ナトリウム等のカルシウムキレート剤の添加,およびホエー増強乳の予熱は,熱安定化効果を示さないが, 80〜95°C 10分予熱処理した脱脂乳を用いたホエー増強乳は,あるpH範囲で熱安定化される.熱安定化されたホエー増強乳は, pH-熱安定曲線の形およびカルシウム塩とりん酸塩に対する挙動の点で,牛乳によく似ていることが示された.