アミノ酸の呈味に関する研究(第1報) : 各種アミノ酸の勅激閾の測定
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概要
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アミノ酸の呈味についての基礎的な数値を求めるため32種(L型25種, DL型6種, D型1種)について,極限法的に刺激を呈示し,延べ70回の判定結果をプロビット法により解析して刺激閾を求めた.得られた知見は次のとおりである. (1) 本実験で測定したアミノ酸の刺激閾は0.002g/dl(0.1×10-3モル)から0.5g/dl(約30×10-3モル)の間に分布していた.これは大体有機酸類の刺激閾とショ糖の刺激閾との範囲内程度である. (2) L型では, L-アスパラギン酸, L-グルタミン酸, L-ヒスチジン塩酸塩が比較的刺激闘が低く,いずれも酸味を呈するが, L-チトルリン, L-グルタミン, L-ロイシン, L-プロリン, L-スレオニン等は比較的刺激閾が高く,味の種類も1種に限られていない. DL型では, DL-グルタミン酸, DL-メチオニン, DL-トリプトファンが刺激閾が低く, DL-アラニン, DL-バリンは中位で, DL-スレオニンは高目であった. (3) 一般に酸性,塩基性アミノ酸および含硫アミノ酸は刺激閾が低く,中性アミノ酸は刺激閾が高い傾向にあるが,刺激閾の大小と等電点の高低とは必ずしも一致していない. (4) 酸性アミノ酸のアミドは,元のアミノ酸に比較して刺激閾が高くなっている. (5) この実験からは刺激閾の大きさとアミノ酸の分子量,旋光度との間に一定の関係を見出すことはできなかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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