甘藷β-アミラーゼ精製過程の電気泳動及び超遠心について
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概要
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1. A. K. BALLS等の甘藷β-アミラーゼ精製法におけるcrude pasteはチゼリウス電気泳動図(pH 5.57)で4箇のピークを含み, β-アミラーゼは易動度最小のピークに含まれる.フォスファターゼともう1つの蛋白質もこのピークに含まれるが,この3者の図形上の分離は不能であつた. 2. β-アミラーゼ結晶を遠沈後の無定形部分はなお著量のβ-アミラーゼを含みこれは酸処理を繰返すことにより数次に亘つて結晶化させることが出来た.無定形部分はβ-アミラーゼとフォスファターゼの他にもう1つの蛋白質を含み,この最後の蛋白質が酸処理に対して最も弱く, β-アミラーゼの結晶化を妨害する. 3. フォスファターゼはβ-アミラーゼよりも酸処理に強いので酸処理-結晶化の回数を重ねる程無定形部分に集積する.無定形部分の沈降図において, β-アミラーゼは単独でピークを形成するが他の2者は分離出来ない. 4. 結晶β-アミラーゼの性質の若干について述べた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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