花卉類の栽培管理における光環境の意義 (第1報) : アフェランドラの生育にたいする光の強さの影響
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概要
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アフエランドラ (ダニア種) を昼光にたいして60%, 30%, 16%, 10%および5%の光条件下で育て, 生育状況を6月21日から11月1日まで追跡した。1. 草丈は30%, 16%および10%光でよりよく伸長した。茎の太さは5%光で育てたものがもつとも細く, 他の条件下のものには区間差がなかつた。2. 生育前期では, 60%光と30%光の下で育てた植物体の乾重には差がなかつたが, 後期になると, 30%光で育てた植物体の方がより大きな個体重を示した。5%光の条件下で育てたものは, 全実験期間中, 有意な個体重の増加を示さなかつた。3. 個体あたりの葉乾重は30%および16%光の下で育てた植物体でより大きかつた。個体あたりの葉面積は16%光の条件下で育つた植物体で最大値が記録された。葉面積/葉重比 (L/F比) は光の強さが弱くなるほど大きくなつた。4. 葉の寿命は強く遮光された植物体でより長かつた。出葉速度は強光下のものほど大きかつた。葉形は光によつて影響されなかつた。強光下で育つた葉は表面が皺縮し, 色は帯緑黄色を呈した。また, 白斑が大きくなる傾向を示した。5. 花芽の形成は光の強さに強く依存しており, 60%および30%光の条件下でのみみられた。6. 単葉の光-光合成曲線は生育中の光条件によつて異なつていた。7. 植物体の器官構成のパターンは光条件によつて影響された。根の割合は弱光条件下のもので少なく, 葉の割合は強光下のものが少なかつた。