ヤシ類種子の発芽に関する研究 (第2報) : ビロウ, シンノウヤシおよびサバル属について
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概要
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ビロウ, シンノウヤシおよびサバルの発芽機構, 最適発芽条件を知るために, 1966〜1969年実験を行なつた。1. ビロウ種子は発芽容易で, 発芽過程は遠距離管状発芽型である。シンノウヤシ種子はフエニックスではもつとも小型で, 構造, 発芽過程はカナリーヤシ (第1報) に類似している。サバル種子は堅くて緊密な胚乳組織をもち, 発芽過程は遠距離小舌発芽型である。2. 発芽適温はビロウおよびシンノウヤシは30°C, パルメットヤシは25°C付近で, 適温での発芽率はそれぞれ90%以上であつた。3. は種用土はビロウではパーミキュライトがよく, パルメットヤシでは35°Cで粘質壌土が悪かつたが, シンノウヤシはいずれのは種用土でも差が少なかつた。4. 発芽日数はもつとも早いものが, ビロウで12日, シンノウヤシで25日, パルメットヤシで14日であつた。5. ビロウ, シンノウヤシには発芽障害は認められなかつたが, ミキナシサバルヤシには数か月の後熟期間が必要であつた。ミキナシサバルヤシ種子の生存能力は室内貯蔵で約1か年であつたが, 冷蔵 (3〜5°C) では約2年8カ月に及んだ。
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