三要素の秋季施用がブドウ•デラウェアの秋季における光合成およびその産物の移行•分布に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1. はち植えのブドウ•デラウェアを供試して, 秋肥としての三要素 (N, P2O5, K2O) が秋季の光合成能力および光合成産物の樹体内での移行•分布に及ぼす影響を14CO2を用いて調査するとともに, 翌春の樹体生長および花穂の発達に及ぼす影響について調査した.2. 秋肥としてのNは, 秋季の葉内クロロフィル含量および光合成能力を高めるとともに光合成産物の根への移行を促進した. また, P2O5は葉における光合成能力を高めたが, 光合成産物の根への移行を抑制した. これに対して, K2Oは葉における光合成能力には影響を及ぼさなかつたが, 光合成産物の根への移行を促進した.3. 秋肥としてNは, 花穂長, 花穂数, 総花数および果実の肥大を促進した. また, P2O5は花穂長および花穂数を増加したが, 総花数を減少した. これらに対して, K2Oは花穂長および花穂数とはほとんど関係がなかつたが総花数を増した. 結局, 三要素をともに施用した場合, 花穂の発達が最も優れた. 一方, 翌春の新しよう生長はNの施用によつて促進され, P2O5およびK2Oの影響は明らかでなかつた.
- 園芸学会の論文
著者
関連論文
- コンピュータ画像処理を用いたカキ果実内タンニンの測定法
- ジベレリン処理によるブドウ′マスカット・ベ-リ-A′の無核果生産の安定化に関する研究-2-ジベレリン処理に伴う奇形果の発生について
- 37. 果樹園の雑草管理に関する基礎研究 : 地表面被覆状態の相違が雑草、地温ならびに土壌水分に及ぼす影響
- ナシの花器からのカルス誘導とカルスからの根の分化 (第1報)
- ジベレリン処理によるブドウ‘マスカット•ベーリーA’ の無核果生産の安定化に関する研究 : (第1報)花型の変異と無核果形成との関係について
- ジベレリン処理によるブドウ‘マスカット•ベーリーA’の無核果生産の安定化に関する研究 (第2報) : ジベレリン処理に伴う奇形果の発生について
- 三要素の秋季施用がブドウ•デラウェアの秋季における光合成およびその産物の移行•分布に及ぼす影響