ユリの遠縁種間交雑に関する研究 (第4報) : 長さ0.3〜0.4mmの微小交雑幼胚の培養
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概要
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I. Nurse tissue としての胚乳の利用1. 通常の合成培地では培養困難な微小交雑幼胚 (長さ0.3〜0.4mm) を, 正常に発育中の胚乳を nurse tissue として利用し, 培養を試みた.2. 胚乳上に幼胚を置く方法により, 培養胚数の約60%が発育した.3. 胚の発育パターンは embryonic growth を示し,合成培地上で通常見られる seedling growth と異なり,胚乳中に合成培地に欠けている何らかの embryo factor の存在が示唆された.II. アミノ酸を含む合成培地上での培養4. 胚乳中の遊離アミノ酸を定性•定量し, これらを胚乳中と同程度に含む合成培地を作成し, 幼胚の培養を試みた.5. ペーパークロマトグラフィー, アミノ酸分析計の併用により, 品種間交配後40日の胚乳中に16〜17種のタンパク構成アミノ酸が定性された.6. 定量された各アミノ酸を含む合成培地上における培養で, 幼胚の生育率はある程度改善されたが, 発育パターンは seedling growth 的であり, embryo factor としては未だ他の要因が欠けているものと考えられた.
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