養分吸収制限が秋作及び春作における温室メロンの生育及び果実に及ぼす影響について
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概要
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くん炭栽培によって温室メロン (′秋系2号′及び′春系3号′) を栽培して, 養分吸収を制限することが作物の生育及び果実の品質に, どのような影響を及ぼすかを検討した. 養分吸収制限は, 秋作ではネットの発生と発達に, 春作では上位葉の肥大に顕著な影響を及ぼした. 養分を十分吸収した場合は, ネットの発生は不均一となるが, 発達はおう盛であり, 養分吸収を制限するとネットの発生は均一になるが, ネットの発達は穏やかになった. また, 養分吸収の制限は上位葉の過剰な肥大を抑制した. さらに, 収穫前の養分吸収を強く制限すると果汁の可溶性固形物含量が高くなると思われる.本研究の結果, 季節の違いによって, 調節の強さを変える必要があるが, 基本的には果実の伸長期, ネットの発生期は養分吸収を制限し, ネットの発達期は制限を緩め, 収穫前10日間程度はほとんど養分吸収しないように養分吸収を調節すると品質の良い果実を得やすくなると推察した.
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