カキ果実のアルコール脱渋時におけるタンニン•糖の抽出条件, タンニン含量と渋み及びアルコールの挙動
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概要
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カキ果実内のタンニン及び糖を定量するためのエタノールによる抽出条件, アルコール脱渋時におけるタンニン含量の減少と渋み消失との関係及び果実に浸透する時のアルコールの挙動について検討した.1. タンニンの抽出量は, 70%エタノール中で果肉を磨砕して抽出した場合が最も多かった. エタノール磨砕物を加熱処理すると, アルコール脱渋処理後の脱渋途上にある果実ではタンニン抽出量がやや多くなった.2. 果肉磨砕時及び抽出時のエタノール濃度が低いほど, 非還元糖が減少し, ほぼそれに見合う量の還元糖が増加するなど, 抽出条件により糖組成が変化したが, 全糖含量はほぼ一定の値を示した. 糖の抽出は, 70%エタノール中で果肉を磨砕してから直ちに加熱する方法でほぼ可能であった.3. 70%エタノール中で果肉を磨砕後, 直ちに加熱する方法で測定したタンニン含量は, 渋みの程度と比較的高い相関が認められた. 渋みはタンニン含量が約0.2%ではわずかに感じる程度であり, 約0.1%以下ではほとんど感じなかった.4. エタノールガスの果実への浸透は, 果実の表面,主に果皮表面より進行した. 果実のエタノール浸透速度は, 果実周囲のエタノールガス濃度にほぼ比例して増大し, 保持温度や品種による差異は少なかった.
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