果実消費の季節性変化の解析
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概要
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国内産果実7品目の1963年から1984年までの消費の季節性変化を解析した. また. 季節性変化をもたらした要因を探る手助けとしする目的で月ごとの相対消費量の経年変化を解析し, 以下の結果を得た.1. 国内産果実の消費の季節集中度はモモを筆頭に1984年現在でも極めて高いことが裏付けられた.2. 季節集中度の経年変化の単回帰分析結果から, ブドウは周年化, リンゴは季節化したことがわかった. 他の5品目は単回帰分析ではその変化が有意ではなかったが, 最大周辺尤度平滑化法によれば変化が検出でき, たとえばミカンは周年化から季節化に転じていることが明らかになった.3. 平均消費時期が移動したといえるのは3品目で, ブドウとミカンが早期化, モモが遅延化であった.4. ミカンの月ごとの相対消費量の解析結果から, ミカンの消費が周年化から季節化に転じたのは12月の相対消費量が減少から増加に転じたことで説明でき, 早期化したのは9〜11月の相対消費量が増加傾向にあることと, 2〜4月が減少傾向にあることで説明できることがわかった.5. 各月の相対消費量の増減をもたらした要因は比較的容易に推定できるので, 各月の相対消費量の解析は季節性変化をもたらした要因を推察するのに役立つことがわかった.
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