低温遭遇中の日長がネギの生育および抽台に及ほす影響
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概要
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低温遭遇中に8, 16および24時間の日長処理を30,45および60日間行い, ネギ金長および長悦の生育および抽台に及ぼす日長の影響について検討した.8時間日長に比較して, 24時間日長は両品種において草丈と出葉数を増加させたが, 16時間日長は長悦において草丈を増加させたが, 金長の生育にはほとんど影響を及ぼさなかった.<BR>30日処理区においては, 抽台率が長日によって減少した. すなわち, 金長では8時間日長区で77%が抽台したのに対し, 16時間日長区では抽台率が54%,24時間区ではわずか16%であった. しかし, 処理期間が長くなるに従って, 抽台率は増加して長日による抽台抑制効果は低下し, 60日処理区ではほとんど差がなかった. 長悦においても, 処理期間を延長した場合, 長日による抽台率減少効果が低下した. また,長日は両品種において抽台を遅らせ, 抽台までの出葉数を増加させた.<BR>これらのことから, ネギの花芽分化は低温下において短日により促進されるが, 十分な低温遭遇がこの短日による促進効果を減少させていると考えられた. 従って, ネギの花芽分化において短日は条件的要求であり, 長日による花芽分化抑制が低温によって打ち消されるものと考えられる.
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