ごほら種子の発芽に関する研究(第1報)
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概要
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(1) ごぼう種子ほ各温度で常に好光性を示す。併し光線のみでは完全な発芽を得られない場合が多い。(2) 変温,チオ尿素,水浸,濃硫酸処理及び剥皮はこぼう種子の発芽に対し極めて有効である。(3) 硝酸加里は大きな促進効果はなく,低温処理も効果が少い。(4) ごぼう種子の休眠主として果皮中に含まれる抑制物質によるものである。(5) 圃場播種の場合には,地温による変温効果及び雨水・灌概水による抑制物質の溶出によつて,比較的高い発芽率の得られる場合が多い。(6) ごぼう種子は約1カ月で成熟に達し,発芽力は開花後約15日で完全となる。休眠は発芽力生起当初から存在する。(7) 収穫した種子の乾燥法が体眠の滅少度に大ぎく影響し,乾燥の急激な程休眠の減少が大である。ごぼう種子の休眠は約2年乃至それ以上の間続く場合が多い。本実験遂行に当り,当検査室の河原・加藤両技官から多大の御指導と御配慮を賜つた。深く感謝の意を表する次第である。
- 園芸学会の論文