ヒト悪性線維性組織球腫―血管増生について―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
悪性線維性組織球腫を組織培養し, ヌードマウスに継代移植した。ヒト, 培養およびヌードマウス内での腫瘍細胞の動態を検索した。腫瘍組織像はよく成熟して拡張した血管を多数もつangiomatoid typeの腫瘍であった。これを培養すると長紡錘形, 樹枝状, 類上皮, 大円盤状, 巨大多核細胞など多種多様な形態をもつ細胞が増殖した。ヌードマウス内で継代移植された腫瘍の組織像は, もとの患者のそれとほぼ同一であった。興味ある点は腫瘍周囲の動静脈の拡張と, 腫瘍内外での血管腫様の新生血管の増生であった。これは本腫瘍細胞より多量の血管増生因子が産生されていることを示唆している。
著者
-
北島 進司
名古屋市立大学大学院医学研究科
-
前田 直徳
名古屋市立大学医学部皮膚科学教室
-
神崎 保
名古屋市立大学皮膚科学教室
-
北島 進司
名古屋市立大学皮膚科学教室
-
前田 直徳
名古屋市立大学皮膚科学教室
関連論文
- FIBROUS TISSUE FORMATION OF INTRACUTANEOUS INJECTION OF TGF-β AND L-ASCORBIC ACID TREATED SKIN FIBROBLASTS
- フェオフォーバイド a 光毒性反応の実験的研究 : ラット皮膚反応の肉眼的および組織学的所見と作用波長
- In vitroにおける皮膚腫瘍細胞の増殖と分化
- Pagetoid reticulosisの1例
- ヒト悪性線維性組織球腫―血管増生について―
- Nevoid basal cell carcinoma syndrome. A familial case of nevoid basal cell carcinoma syndrome (NBCCS).
- 皮膚T細胞性リンパ腫の1例
- Malignant Hidroacanthoma Simplex の2例
- 自然消退した先天性巨大色素性母斑とその上に発生した悪性黒色腫
- Two cases of malignant hidroacanthoma simplex.
- 塩酸ベフノロール点眼液による接触皮膚炎