粘液線維肉腫の1例
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概要
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36歳, 男性。初診の3ヵ月前に右上腕の皮下腫瘤に気付いた。初診時, 35×40mm大で下床と可動性のある弾性硬の皮下腫瘤を認めた。MRIでは, 内部構造が比較的均一な多房性の腫瘤であった。全切除生検を施行した。病理組織学的には, 線維組織で隔壁された出血像を伴う多結節性腫瘍で, 粘液基質を背景に円形から類円形の異型性のある核を持つ紡錘形の細胞が様々な密度で増生していた。細長く屈曲した毛細血管の増生も認めた。免疫組織化学染色では, vimentinがびまん性に陽性であり, h-caldesmonが一部に陽性であった。S-100, SMA, CD34およびdesminは陰性であった。全身検索では転移を認めなかった。粘液線維肉腫 (T1aN0M0 high-grade) と診断し, 4cm離して筋膜を含めて切除した。術後15ヵ月を経過したが, 再発・転移を認めていない。
著者
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藤本 徳毅
滋賀医科大学 皮膚科学教室
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藤井 紀和
滋賀医科大学医学部皮膚科学講座
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田中 俊宏
滋賀医科大学 医学部皮膚科学教室
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藤本 徳毅
滋賀医科大学皮膚科学教室
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植西 敏浩
滋賀医科大学皮膚科学教室
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藤井 紀和
滋賀医科大学皮膚科学教室
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田中 俊宏
滋賀医科大学皮膚科学教室
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