難治性胃潰瘍をともなった梅毒性肝障害の1例
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概要
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症例は58歳男性.全身倦怠感と右季肋部痛を主訴に来院した.肝胆道系酵素の上昇を認めたが,血液検査でウイルス性肝炎は否定的であった.血清梅毒反応,肛門周囲びらんなどの身体所見および梅毒感染の機会も確認できたため梅毒性肝障害と診断し,駆梅療法により肝機能は速やかに改善した.本例には胃潰瘍も合併しており,第2期梅毒にともなう胃梅毒を疑ったがTreponemaは確認できなかった.梅毒症例の減少とともに梅毒性肝障害の頻度も低下しているが,肝機能障害時には梅毒による可能性も念頭におき,詳細な問診および身体所見をとる必要があると思われ報告した.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2003-11-05
著者
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