十二指腸原発gastrointestinal stromal tumor(GIST)の1例
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概要
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症例は56歳,男性.上部消化管造影検査および内視鏡検査にて十二指腸第II部に長径10cmの隆起性病変を認め,生検にてGISTとの診断を得た.十二指腸原発の悪性のGISTを疑い膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織学的検査では紡錘形細胞の増殖を認め,また核分裂像も400倍で1視野に2〜3個と多数認められ,免疫染色にてCD-34,KITが陽性,actin,S-100蛋白が陰性であり,GIST(uncommitted type,malignant)と診断した.術後2年後に腹部CTにて肝S4に腫瘤を認め,GISTの肝転移の診断にて肝区域切除術を施行した.その後2年外来で経過観察中であるが健在であり,再発を認めていない.十二指腸第II部が原発であり,手術施行2年後肝転移巣に対して肝切除を追加した狭義のGISTの1例を経験したので文献的考察を加え報告する.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2003-02-05
著者
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多羅澤 功
札幌医科大学医学部内科学第一講座
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中原 生哉
天使病院第二内科
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磯貝 圭輝
北海道社会事業協会小樽病院内科
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多羅澤 功
北海道社会事業協会小樽病院内科
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村上 理絵子
北海道社会事業協会小樽病院内科
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村上 理絵子
札幌医科大学第一内科
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守内 玲寧
北海道社会事業協会小樽病院内科
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矢花 崇
北海道社会事業協会小樽病院内科
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加藤 智大
北海道社会事業協会小樽病院内科
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中原 生哉
北海道社会事業協会小樽病院内科
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瀬ノ田 明範
北海道社会事業協会小樽病院内科
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伴 紀宏
北海道社会事業協会小樽病院内科
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中原 生哉
天使病院 第二内科
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中原 生哉
北海道社会事業協 小樽病院 内科
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