術中内視鏡検査が診断に有用であった空腸動静脈奇形の1例
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概要
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症例は77歳の男性.持続する下血で入院した.上下部消化管内視鏡,腹部血管造影,腹部CT,小腸造影では出血源を同定し得なかった.出血シンチグラフィーの結果より,小腸からの出血を疑い,開腹術を行った.視診,触診では出血部位を確認できなかったため,術中内視鏡検査を施行した.上部空腸に発赤を有する5mm大の隆起を認め,空腸切除を行った.病理組織検査の結果は動静脈奇形であった.術後に下血は認めていない.術前検査で診断しえなかった小腸出血に対して,病変同定,切除範囲決定のために術中内視鏡検査が有効であった,空腸動静脈奇形の1例を経験したので報告する.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2003-02-05
著者
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瀬田 剛史
日本赤十字社和歌山医療センター消化器内科
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坂口 康浩
日本赤十字社和歌山医療センター消化器科
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吉村 高士
日本赤十字社和歌山医療センター第2外科
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関川 昭
日本赤十字社和歌山医療センター消化器科
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露岡 清隆
日本赤十字社和歌山医療センター消化器科
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來須 知恵
日本赤十字社和歌山医療センター消化器科
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太田 安英
日本赤十字社和歌山医療センター消化器科
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沖本 芳春
日本赤十字社和歌山医療センター消化器科
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瀬田 剛史
日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科
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